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2018年2月11日

金剛堂山(栃谷登山口から山頂往復)

アクセス
  • 往路:JR越中八尾駅前バス停(バス)→スノーバレーバス停→(10分)栃谷登山口→(1時間25分)金剛堂山→(10分)中金剛
  • 復路:中金剛→(10分)金剛堂山→(1時間45分)栃谷登山口→(15分)スノーバレーバス停(バス)→JR越中八尾駅前バス停

前回まで3回にわたって、馬場島から剱岳と奥大日岳を縦走して、立山の称名滝に至るまでの山歩きを書いてきました。
この時の山旅は、予備日として1日を加えた全4日を用意してあったのですが、称名滝までの山歩きを順調に3日間で終えることができたため、1日余ることになりました。
そこで、宿泊している富山市内から日帰りで行ける山を調べた結果、二百名山の1つである金剛堂山に登ることに決めたのでした。
引き続き2016年7月のお話です。

JR富山駅から電車で約20分の越中八尾駅で下車。
そこから9時15分発のバスに乗ります。
バスは登山口までは行っておらず、1km弱手前にあるスノーバレーバス停が登山口に最も近いバス停のようです。

10時10分にスノーバレーバス停に到着。
今回の山歩きは少し急がねばなりません。
そういうのは、栃谷登山口と金剛堂山の往復のコースタイム5時間45分に加えて、バス停と栃谷登山口を往復する必要があるものの、帰りのバスの時間が14時40分なので、実際に使える時間が4時間30分しかないためです。
そのバスを逃したらもうバスはありません。
そのため、前夜宿泊したホテルに荷物の大部分を預け、必要最小限の装備にしました。

バス停からは車道を小走りで栃谷登山口に向かいます。
10時20分に登山口に到着。
車が数台停まっています。
日曜日とはいえ、想像していたよりも知られている山なのだなと思いました。
登山口にはトイレもありました。

栃谷登山口(渡川後に振り返って撮影)

川に掛かる小さな橋を渡ると登山道が始まります。
ブナ林の中を早歩きで進みます。
それほど傾斜がきつくないため歩き易いです。

栃谷登山口より2km地点

1451m峰を過ぎると森の中を抜け、視界が開けます。
ただ、登山口では青空が見えていましたが、上の方は厚い雲に覆われています。
登山者を追い抜いていき、11時45分にもう少し先かと思っていた山頂に最後はあっけなく到着。
残念ながらガスで視界はほとんどありません。
季節は夏で、すでにお昼の時間だと、こんな感じが多いのかもしれません。

金剛堂山山頂

目標時間よりも早く登頂できたため、最高峰の中金剛まで足を延ばすことにします。
池塘もあり、晴れていたらもっと気持ちがいいだろう稜線上の道を歩きます。

中金剛を望む

12時に中金剛登頂。
金剛堂山と比べて狭く、休憩などには向かないタイプの山頂です。

中金剛山頂

さて、帰りは行きとまったく同じ道を辿ります。
金剛堂山の山頂には行きに追い抜いてきた数名の登山者がすでに休憩していて、なかなか賑やかになっています。
時間にだいぶ余裕があることがわかったので、上りよりものんびりと下り、登山口には14時、スノーバレーバス停には14時15分にそれぞれ着いて、汗を拭くなどしてバスが来るまでゆっくり待つことができました。

富山駅まで戻って来てからは、市街地にある日帰り温泉の「剱の湯」で入浴し、富山駅にある「白えび亭」で白えび天丼を食した後、19時過ぎの新幹線で帰京したのでした。

「白えび亭」の白えび天丼

2018年2月4日

剱岳 / 奥大日岳(馬場島から称名滝へ) 3日目

3日目

この日は剣山荘から、奥大日岳、大日岳と縦走し、称名滝近くの大日岳登山口まで歩くコースタイム11時間弱の道程です。

朝5時前に剣山荘を出発。
剱沢小屋方向には行かず、くろゆりのコルまで登り、剱沢小屋を見下ろしながら歩く形で別山乗越に向かいます。
振り返ると、雲間からチラチラと剱岳が見えます。
1、2つ雪渓というか残雪を横切り、1時間ちょっとで剱御前小舎のある別山乗越に到着。
剣山荘からここまでは1、2人の登山者としかすれ違いませんでしたが、小舎前にはたくさんいます。

別山乗越からは奥大日岳方向の登山道に進みます。
まずは下ります。
途中一面に広がるお花畑があり、牧歌的でのどかな雰囲気のなかなか良い道です。
この日も雷鳥の群に出会いました。
雷鳥沢への分岐となる新室堂乗越あたりから晴れ間が出始めて、奥大日岳や大日岳を含めて、この先歩く稜線がうっすらと望めます。

雷鳥

登り返して、8時20分に奥大日岳登頂。
雲は多いですが、山頂からは前日登った剱岳のダイナミックな山容、またこれから向かう大日岳が拝めます。

奥大日岳山頂手前


奥大日岳山頂からの剱岳


奥大日岳山頂から見る大日岳方面

15分ほど景色を堪能した後、出発です。
残念ながら途中からガスに覆われてしまいましたが、色々な高山植物が目を楽しませてくれます。
庭園のような雰囲気を漂わす七福園、中大日岳の一帯を過ぎると間もなく大日小屋です。
時刻は10時、すっかり霧の中です。
ここから大日岳までは片道30分のピストンです。
10時半に大日岳に登頂。
真っ白で何も見えません。

大日岳山頂

さて、大日小屋まで戻り下山です。
今にも雨が降り出しそうな天気になってきました。
途中から木道に変わり、視界が開けて湿原が広がります。
最初の間は湿原を上から見下ろす形なので、天気が良ければとても綺麗に眺められるはずです。
大日平山荘手前でついに雨が降り出してきました。
すでに12時半で湿原の中での雷雨が怖かったので、山荘で2、30分ほど様子を伺っていましたが、雷鳴は聞こえず、また、雨が段々と激しくなってきてしまったので、渋々出発します。

引き続き湿原の中の木道歩きです。
足を滑らせないよう気を付けながら急ぎ目に歩きます。
ますます雨がひどくなる中、14時過ぎに大日岳登山口に到着。
当初は称名滝の展望台まで行くことも企んでいましたが、あまりの雨のため取り止めることにして、バス停に直接向かうことにします。
左手に崖を流れ落ちる落差のある数本の滝を見やりながら、14時半頃に称名滝バス停に到着。
体を拭いたり着替えたりした後、15時発のバスに乗り、立山駅で電車に乗り換え、1時間ほど揺られて16時半に富山駅に着いたのでした。
ちなみに、夕食は富山市内のラーメン店「大喜」で富山ブラックを食べました。

「大喜」の富山ブラック

最後に雨に降られてしまいましたが、早月尾根も歩け、奥大日岳にも登れた、充実した3日間の山歩きでした!

2018年2月3日

剱岳 / 奥大日岳(馬場島から称名滝へ) 2日目

2日目

この日は馬場島から剱岳を経て剣山荘までのコースタイム約11時間の道のりです。
頑張るぞという気持ちで朝5時に馬場島荘を出発し、早月尾根をせっせこせっせこ登っていきます。
山頂まで2,200mの標高差です。

早月小屋までは木々の中を歩きます。
ところどころ設置された金属製プレートの示す標高を確認しつつ、登山道脇の高山植物に癒されながら、8時半に早月小屋に到着。
このあたりから深夜に馬場島を、または未明に早月小屋を出発してピストンしてきた登山者とすれ違い始めます。
タフなものです。

早月小屋を過ぎてからは、低木と岩稜帯となり、徐々にいかにも剱岳っぽい雰囲気になってきました。
かなりガスが濃くなってきましたが、お天気が崩れるような感じはしません。
山頂に近づくにつれ何箇所か鎖場が出てきましたが、高度感や恐怖感はなく、スムーズに通過します。

鎖場

山頂直下で雷鳥と遭遇。
この日2度目です。
雷鳥は丸々していてかわいいので大好きです。

雷鳥

11時過ぎに剱岳に登頂。
時間が遅めのせいか、山頂に登山者は少ないです。
展望はありませんが、やはり剱岳に登ったという達成感があります。
2、30分山頂に滞在した後、下山です。

剱岳山頂を仰ぎ見る

知らぬ前に足が疲労しているかもしれませんから気を引き締めます。
ほかの登山者がほとんどいないため、カニのヨコバイでも待つことありません。
前回は緊張で気付かなかったのか、それともその後に書き足されたのか、赤い矢印に従って鎖につかまりながらそろそろと下ると、前回戸惑った最初のステップへの足置きも苦労せず、難なく通過できました。

カニのヨコバイ通過後に振り返って

一度登っているせいか、または経験を積んだせいか、初めて剱岳に登った時と比べるとかなりスムーズな下山です。
前回はとても長く感じた前剱からの下りも苦には感じませんでした。

14時前にこの日に泊まる剣山荘に到着。
一安心です。
ここにはたくさんの登山者がいます。
続きはまた次回の記事で。

剣山荘の夕食

2018年1月27日

剱岳 / 奥大日岳(馬場島から称名滝へ) 1日目

アクセス:
  • 電鉄富山駅→電鉄上市駅/上市駅前バス停→釈泉寺バス停(徒歩)→馬場島荘泊
  • 馬場島荘→早月尾根→剱岳→剣山荘泊
  • 剣山荘→奥大日岳→大日岳→称名滝バス停→立山駅前バス停

剱岳の初登頂直後は、剱岳は1度で十分と考えていましたが、怖かった記憶が薄れたせいか、それとも山歩きにも慣れたせいか、次第に今度は北アルプス三大急登の1つである早月尾根から登頂してみたいと思うようになってきました。
しかしながら、調べてみると、早月尾根の起点である馬場島に車を使わずに行くのは容易ではないということがわかりました。
それでもどうしても、早月尾根を歩きたいということで、最寄りのバス停から馬場島まで歩くことに決めたのでした。
2016年7月のお話です。


1日目

JR東京駅から北陸新幹線に乗り込み、富山駅で下車。
個人的には富山というと東京からとても遠い印象がありますが、新幹線だと2時間余で行けるので驚きです。
電鉄富山駅から上市駅まで電車で移動し、上市駅前からは上市町営バスで釈泉寺の近くで降ろしてもらいます。
私の調べた限りでは、ここが馬場島に最も近いバス停でした。
ここから馬場島まで約20km、徒歩4時間の行程です。
この時点で14時でしたので、順調にいけば18時にこの日宿泊する馬場島荘に到着見込みです。

この道は、「トランスジャパンアルプスレース」のスタート直後に歩かれているコースです。
ほぼ一本道の舗装された車道ですので、転んだり、道に迷ったりする心配はありません。
歩き始めてしばらくは、その先に工事現場があるため、ダンプカーが何台も横を通り過ぎて行きます。
暑さが体にこたえます。
途中に一ヶ所だけ自動販売機があり、そこで水分補給。
時折「熊出没注意」の看板が見られました。

馬場島まであと6km地点

冬期には閉鎖されるゲートのあたりから雨が降ってきたので傘を差します。
馬場島手前で雨が止んだ後、小さな羽虫が大量に発生してきたため、傘をブンブン振り回しながら歩きます。

冬期閉鎖ゲート

17時半に馬場島荘に到着。
この日の宿泊者は私のほかに1人だけで、上市駅からタクシーで来たと言っていました。
ちなみに料金は8千円くらいだったそうです。
個室として使用できたのでぐっすり寝られたのでした。

馬場島荘の夕食


馬場島荘の部屋

この続きはまた後日。